コーヒー豆と砂糖には、ブラジルの寒波が影響している。ブラジル南部のミナスジェライス州は、コーヒー、アラビカ種の主産地だが、7月には亜熱帯にもかかわらず霜が降りた。これは非常に珍しいことだ。コーヒーにとっては厳しい環境で減産を余儀なくされ、ニューヨーク先物取引所で7年ぶりに1ポンドあたり2ドルを超えた。今は少し落ちついているが、高止まりしている。
このため、UCC上島珈琲が9月から家庭用コーヒー豆の値上げをすると発表。店頭価格は2割上がる。キーコーヒーも同様に10月から2割上がる。
ブラジルは砂糖の原料の1つであるサトウキビの大産地でもあり、ミナスジェライス州のすぐ南にあるサンパウロ州が主たる産地だ。寒波による霜の被害は、サンパウロ州にも及び砂糖の価格も上がっている。
このような原料高によって、加工食品も上がっている。キユーピーと味の素はマヨネーズを8年ぶりに値上げした。マヨネーズには食用油や卵が原料に入っている。
キユーピーは7月納品分から、主力のマヨネーズで2〜10%ほどの値上げをした。
味の素も7月納品分から家庭用と業務用の「ピュアセレクト マヨネーズ」などマヨネーズ、マヨネーズタイプで、1〜10%の値上げに踏み切っている。
雪印メグミルクは10月出荷分から、原料に食用油が入っているマーガリンやホイップなどの製品で1.9〜12.2%の値上げをする。「ネオソフト」(300グラム)で290円から320円ほどになる。
山崎製パンも10月出荷分から、食用油、卵、砂糖などの高騰を受けて、和洋菓子8種で値上げを決めた。「北海道チーズ蒸しケーキ」「豆大福」などの和菓子は平均6.5%、「まるごとバナナ」「苺のショートケーキ」などの洋菓子は平均7.4%だ。
これらは氷山の一角で、このまま原料の高値が続くとさまざまな商品の値段が上がると目される。
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