実際、大会関係者を受け入れたホテルの現場のリアルはどうだったのだろうか。会場周辺にある某デラックスホテルを取材したところ、会期前からてんやわんやだったといい、海外からの来訪ということで隔離期間の対応も独特だったと振り返る。
話の中で印象的だったのが供食の問題だ。隔離期間は客室に滞在するわけで、食事が唯一の楽しみとなる。ルームサービスの充実は重要なテーマだったという。
さまざまなレストランを有するホテルだったが、各部門が工夫して取り組んだという。もともと、外国人ゲストには和食の人気が高く、洋食中心だった従前のルームサービスメニューに加え、和食を充実させたという。ルームサービスメニューを見せてもらったが驚いた。メニューに、ではなく価格だ。
筆者はそのホテルのルームサービスメニューは何度か体験していて、おおよその価格も記憶はしていたが、見せていだたいたメニューはかなり高いのだ。例えば、握り寿司は以前の2〜3割は値上げしていた。
ホテルの担当者に確認してみると、「大会関係者の滞在に合わせてメニューと共に価格も大幅に値上げした」とひそかに教えてくれた。相当高いが大人気で想定以上のオーダーが入るという。ホテルのもくろみ通りとなったわけだが、そもそもルームサービスの代金も宿泊費と共に請求されるわけで、"自分の財布だったらどうなのだろう"といぶかしく思ってしまった。
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