普段の生活の中で認知機能の低下を感じた経験を尋ねたところ、最も多かったのは「人の名前が思い出せなくなった」で、40〜80歳以上の全年代でも最も多い結果となった。次いで、「いつもの作業に時間がかかるようになった」「鍵のかけ忘れなど、うっかりが増えた」という結果に。
また40〜50代では、「カギのかけ忘れなどのうっかり」や「読書や映画鑑賞がおっくう」などの悩みに自覚がある傾向が見られ、生活のさまざまなシーンで認知機能の低下が気になり始める年代であることがうかがえた。
本調査結果を受け、医療法人社団TLC医療会ブレインケアクリニック(東京都新宿区)の今野院長は、「ステイホームによるコミュニケーションの減少に伴い、使用機会が減った能力が低下していると考えられる。運動や、他人と会話する機会が減少している今、認知機能低下・認知症の予防のために食事・運動・睡眠・ストレス管理など、日々の生活の中で実践できる対策を取り入れていくことが重要」とコメントした。
高齢化の進展とともに、認知症患者数も増加している。内閣府は「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」において、20年の65歳以上の高齢者の認知症有病率は16.7%(約602万人)に上ると発表した。これは高齢者の約6人に1人にあたる。
また、21年に国際医療福祉大学医学部が発表した研究からは、「認知症の50〜75%を占めるとされている”アルツハイマー型認知症”が与える医療や介護関連のコストは年間約14兆5000億円に上る」という推計結果が発表された。超高齢化社会の日本では大きな負担となっていることが分かる。
本調査は、30歳以上の山田養蜂場の通販会員を対象にインターネット上で実施した。期間は21年8月10〜16日、有効回答数は3391人。
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