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» 2021年10月04日 07時00分 公開

「成果が見えづらい……」 カスタマーサクセス管理の失敗から学ぶ“キャリアパス”の設計法“顧客との付き合い方”のデザイン法(3/4 ページ)

[礒野亘(ビービット),ITmedia]

ジョブディスクリプションを用いたキャリア形成例

 ジョブディスクリプションとは、各役職に求められる事業場の役割やアウトプットなどを定めたものである。本来、欧米を中心に求職時や人事評価に用いられるものだが、今回はチーム内で作成し、キャリア形成のために生かす例を紹介する。

 ジョブディスクリプションを作成する際のポイントは、カスタマーサクセスにおいて求められるスキルのカテゴリーを明確にした上でそれぞれのレベル感を定義することだ。

 それにより自身も他人もそれと照らし合わせながら自分の現在地が分かるようになり、先が見えないといったキャリア不安、あるいは次に何を伸ばせばよいのかという不透明感が緩和される。

 また設計にあたっては、ハイタッチ・テックタッチといった役割の差別なく、全員がキャリアアップを目指せるルートにすることも重要だ。もちろん、上位の役職になればある程度網羅的なスキル理解が必要になってくるが、出発点や現時点の業務とキャリアのつながりを明確にすることに意味がある。

 以下は、当社で昨年まで運用していた実際のカスタマーサクセス内のジョブディスクリプションを一部改変したものだ。

 実際には各スキルのレベルアップのための研修や必要経験なども定義する。その上で、四半期に一度、評価者と被評価者が各自スキルについてのランク付けを行いながら認識のズレがある部分についてディスカッションをしつつ、次の成長に向けたプランやアサインを相談しあっている。

 また、評価においては積極的にミドルのメンバーも巻き込むことで、現場での活躍状況をできるだけ把握し、納得感のある評価に向けて試行錯誤を繰り返している。

 これらから分かるように、カスタマーサクセスのキャリア設計は、まさに従業員(エンプロイー)を成功に導くための、いわばカスタマーサクセス的活動と同じだ。目指す方向性を相談し、達成に向けたプランを作成し伴走支援する。カスタマーサクセスのキャリア設計においてはこの「エンプロイーサクセス」の視点が成否を分かつポイントになる。

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