新卒採用サイト「あさがくナビ(朝日学情ナビ)」を運営する学情(東京都千代田区)は、2023年卒学生を対象とした「就職人気企業ランキング」を発表した。トップは4年連続で伊藤忠商事となった。4年連続の総合トップは、16〜19年卒のランキング1位であったANA以来2社目となる。
伊藤忠商事は、新型コロナウイルスの影響で売り上げ・利益を減らす企業が多かった中、情報・金融部門の好調などもあり、純利益で5年ぶりに商社首位に返り咲いたことがニュースとなった。
2位には講談社、3位には集英社が続いた。出版業界は、漫画・アニメブームに合せて、漫画コンテンツのデジタル化により「出版不況」を抜け出し成長軌道に乗った。電子書籍市場はコミックが9割以上を占めており、漫画に強い出版社が人気を集めているという。12位のKADOKAWAや、43位の小学館も電子書籍が好調だった。
例年人気の食品メーカーは今年も強く、トップ50を11社が占め、業界別でも最多となった。前年と同じくアサヒ飲料、味の素、ロッテがトップ10に入り、「巣ごもり需要」で昨年順位を急伸させたイオングループ(前年10位)は順位を1つ上げ9位となった。コロナ禍で自宅で食事をする機会が多い状態が続いていることが人気につながっていると考えられる。
21年卒採用に引き続き22年卒採用も多くの職種で採用を中止したANAは121位(同79位)、JALは152位(同88位)、JTBグループは31位(同9位)など、航空、旅行業界は軒並み順位を下げた。21年に入っても緊急事態宣言が断続的に発出され、海外からの人の流れも、国内での都道府県をまたぐ移動も制限されたことが影響しているとみられる。
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