くら寿司、原宿店で「Z世代」を狙い撃ち 客単価は下がらないのか?「スイーツ」「映え」がキーワード(1/2 ページ)

» 2021年12月08日 20時10分 公開
[熊谷紗希ITmedia]

 回転ずしチェーンのくら寿司は、12月9日にZ世代向けの新店舗「くら寿司 原宿店」をオープンする。新店のコンセプトは、「寿司×スイーツ」。同社初となるスイーツ屋台を併設するなど「映え」を意識した店舗で、Z世代の消費を喚起していく。

くら寿司は12月9日に「くら寿司 原宿店」をオープンする

 原宿店は東京の浅草ROX店、大阪の道頓堀店に次ぐ、3店舗目のグローバル旗艦店となる。原宿のランドマーク「ラフォーレ原宿」の向かい側のビルの4階に位置し、明治通りを見通すことができる。同社は同店を「世界一映える寿司屋」と銘打つ。

 メニューは、通常の寿司に加え、グローバル旗艦店や原宿店限定商品を展開する。そのほか、同社によると、大手回転寿司チェーン初となるクレープマシーンを導入し、2色2層生地のクレープを提供する。

 グローバル旗艦店限定商品のロール寿司は、米国のくら寿司で人気のメニュー。原宿店では「レッドドラゴンロール」「ゴールデンクランチロール」「えびタイガーロール」の3種類(各264円)を販売する。

ロール寿司3種類

 原宿店限定メニューとしては「生乳ソフト」(280円)や「はじけるミックスベリー」(480円)をはじめとしたソフトクリーム5種類に加え、揚げたシャリを入れた総菜クレープ「sushiクレープ イベリコ豚カルビ」(380円)やデザートクレープ「いちごWクリーム」(380円)など6種類を用意した。

 クレープの最安メニューは「メイプルシロップバター」(280円)。「原宿のクレープは400〜600円程度が相場です。価格を抑えることで店舗に足を運んでもらうきっかけになると考えています」(広報・マーケティング本部長 岡本浩之取締役)という。

「マンゴーWクリーム」「いちごWクリーム」「sushiクレープ ツナサラダ」「sushiクレープ イベリコ豚カルビ」(左)、クレープを作る様子(右)

 そのほか、原宿店のオープンをきっかけに、同社の水産専門会社、KURA おさかなファームが開発した「オーガニックはまち」(220円)や沖縄のアイスブランド「ブルーシールアイス」とコラボした3種類の新商品(各380円)を全国のくら寿司店舗にて販売する予定だ。

「オーガニックはまち」(左)、「ブルーシールアイス」の塩ちんすこう味(右)

 店内装飾については、「映え」を意識したカラフルに光る提灯ウォールや浮世絵装飾などのフォトスポットをちりばめた。そのほか、障子で仕切る個室席や東京タワーが見えるテラス席、原宿の街並みが見下ろせるスタンド席を用意している。店舗面積は、通常店舗の2倍に当たる212坪、客席数は同1.2倍の245席を用意した。

提灯ウォール(左)、浮世絵(右)
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