にんにく背脂が売れた背景には、「豚にんにく系ラーメンを提供するお店に一人では入りにくい」と考える人の存在もあるようだ。トッピングを注文する際に、独自のルールがあるお店もあるか。また、豚にんにく系ラーメンが好きな人でも、コロナ禍で外出を控えようと考えた人も一定数いる。自宅の調理では再現が難しい味わいを、手軽に食べられるという点が支持された。
商品開発をする際には、ざくざくとしたにんにくの食感を再現するようにした。また、「味づくりが最も大変だった」と高松氏は振り返る。油の量が多すぎると味がくどくなってしまうので、食べやすさのバランスも考慮した。
会社の上層部に新商品をプレゼンする際にも苦労があった。ベンチマークとした豚にんにく系ラーメンを食べたことがない幹部から「これのどこがおいしいの?」という意見が出たという。この点については、実際に食べた経験のある役員が「これがいいんですよ」「こういうものなのです」と説得してくれたことで乗り切った。
全国の小売り店には、新商品のコンセプトはすんなりと受け入れられた。高松氏は「パッケージもそうですが、全体的なコンセプトが明確だったことが良かったのではないでしょうか」と分析する。
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