クラウド型請求書発行サービス「請求QUICK」3月提供開始 中小向け無料利用プランも

» 2022年01月26日 15時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 SBIビジネス・ソリューションズは1月26日、クラウド型請求書発行サービス「請求QUICK」を3月1日から提供すると発表した。請求書の作成、承認、発行、そして入金確認、その後の経費処理まですべてWeb上で完結できる。中小企業向けに、月間50枚までの請求書発行なら無料で利用できるプランを設けた。

請求書発行だけでなく、発行請求書の買取機能、受け取り側へのクレカ決済など請求書に関係した複数の機能を備える

 現時点で中心となるのは請求書の作成機能だが、「ゆくゆくは請求書受け取り機能も持たせ、請求書全体を管理するソリューションにしていく」(SBIビジネス・ソリューションズの夏川雅貴社長)考えだ。

同社のグループ会社が運営する決済代行サービスZEUSなど、各種サービスとの連携を強みとする

 大きな特徴は3つある。1つは、複数の金融機関からAPIを使ってデータを取得するアカウントアグリゲーションサービス「MoneyLook」との連携だ。請求書を作成して送付後、銀行口座の状況を自動で確認し、入金後、自動で突合も行う。

 2つ目は、オンライン決済サービス「ZEUS」を活用したクレジットカード決済の対応だ。請求書を送付する際に、銀行振り込みのほかクレジットカード決済も選択でき、クレジットカードを希望する顧客には電子請求書を発送、受け取った顧客はその画面のURLから決済が行える。手数料は、業界最低水準となる1.95%〜をうたう。

 3つ目は請求QUICKを通じて、発行した請求書を買い取ってもらえる、いわゆるファクタリング機能を備えることだ。グループ企業のSBIフィンテックソリューションズは19年から相対のファクタリング事業を行ってきたが、その与信モデルを組み込み、最短2営業日で資金化するサービスを提供する。ファクタリングについては、2022年夏の提供を予定している。

 23年10月のインボイス制度開始を見据え、請求書業務のデジタル化が急務となる中小企業をターゲットとする。請求書の作成、承認、発行を行えるアカウント数が5人までであれば無料で提供し、請求書は月間50枚まで無料で発行できる。同梱機能のクレジットカード決済手数料や、ファクタリングの手数料を収益源とし、広くサービスを提供する構えだ。

安価な料金体系で、中小企業への導入を狙う

 今後3年間で3000社への導入を目指す。Webからの直販がメインだが、提携している地銀などのチャネルも活用して拡販を目指す。

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