では、今回のコロナ禍という逆境を跳ね返した先にあるマツダの未来は、どのようなものになるのでしょうか。
その答えは、マツダが21年6月に発表した「2030年に向けた新たな技術・商品方針」と、21年10月の「2022年以降のクロスオーバーSUV商品群の拡充計画」にあります。
この2つの計画を簡単にまとめると、基本的な方針は、次の3つです。
このように新型を大量に投入します。「22年から25年にかけて、ハイブリッド5車種、プラグインハイブリッド5車種、EVを3車種導入」「モデルとしては、6年間で9モデルを商品化する」と説明しています。さらに具体的には「22年から翌年にかけてCX-50、CX-60、CX-70、CX-80、CX-90」を導入するというのです。
さらに、この計画で重要となるのが北米市場です。マツダは、世界で年間約130万台を販売するメーカーです。そのうち中国と米国という巨大市場では、どちらも年間40万台ほどを販売しています。マツダとして40万台は十分に大きな数字となりますが、トヨタの230万台やホンダの150万台、日産の120万台規模と比べると、まだまだささやかなもの。この北米の数字を高めるために、マツダはトヨタと合弁でアラバマ州に新工場を作り、今年の1月から、新型モデル「CX-50」の生産を開始しています。
ちなみに、「CX-50」は、これまでの「CX-5」と同じFFプラットフォームから生まれたモデルですが、北米市場専用となっています。そして、残りの新型モデルとなる「CX-60」「CX-70」「CX-80」「CX-90」は、すべてFRプラットフォームの新しいラージ商品群です。名前の通り大きなSUV。北米市場には、ワイドボディの2列シートの「CX-70」と3列シートの「CX-90」が導入されるといいます。
また、日本や欧州には、もう少し車幅の狭い2列シートの「CX-60」と3列シートの「CX-80」が導入されるとか。つまり、大きなクルマが求められる北米に向けて、ワイドでFRの大きな新型車を投入。その他の市場には、もう少し車幅が狭くて扱いやすい新型車を投入するというのです。
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