学歴社会是正へ「入試移民」「進学実績公表」「学力特待生」厳禁、中国当局の本気度浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(1/5 ページ)

» 2022年02月03日 07時00分 公開
[浦上早苗ITmedia]

 2022年が始まり、日本はオミクロン株が猛威を振るう中で、受験シーズンに突入した。

 1月に行われた大学入試共通テストでは、さらに津波、刺傷事件、カンニング、過去最低の平均点……と、歴史に残る混乱ぶりだった。このニュースを見ていた中国人の知人は、「22年の中国の大学入試も、平均点が過去最低になるかも」と思ったという。

 過熱する受験戦争、学歴社会を抑えるため、中国教育部(日本の文部科学省に相当)は21年7月に宿題と学習塾を規制する「双減政策」を発令した。1月28日には、大学入試の競争を抑制する規制も発表された。

 規制後初めての大学入試は今年6月に実施される予定で、影響が注目されている。今回は、日本人に話すと驚かれる“不公平”な中国の大学入試制度と、1月末に発表された規制の中身を紹介したい。

1月の大学入試共通テストは歴史に残る混乱ぶりだったが、中国は「双減政策」や22年1月の通知などで混乱が予想される。中国の“不公平”な大学入試制度や規制の内容を紹介する(写真はイメージ、写真提供:ゲッティイメージズ)
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