“1本で3役”のペンが30万本以上売れた! なぜ開発したの?あの会社のこの商品(2/6 ページ)

» 2022年02月14日 08時00分 公開
[大澤裕司ITmedia]

コンテストに落ちてもあきらめ切れず

 2色の線が重なった表現は、テレビのテロップをはじめ雑誌やネットなどいろんなところで見かける。「twiink」の開発は、同社の大杉祐太氏(クリエイティブ本部イノベーション部)が2色の線が重なった表現を見かけることが多くなったことを受け、「これが1本の筆記具で表現できたら面白いのでは?」と思ったことに端を発した。

 早速、2本のボールペンをペン先が隣り合うようにカッターやヤスリで削りテープで固定したものを試作。使ってみたところ、2色使った二重線のイラストや文字が簡単にでき、その新鮮さが楽しかったという。

大杉氏が手づくりした試作品

 大杉氏は20年、毎年同社が実施しているアイデアコンテストに「twiink」の原案を提出。女子中高生がノートや手帳を2色の二重線でデコレーションするといった用途を想定し提案した。

「twiink」で描いたネオン風イラスト

 商品のユニークさや魅力が伝えきれず、コンテストは審査を通過しなかった。 しかし、あきらめきれなかった大杉氏は、社内のあちこちで試作品を見せ実演して回った。すると、同時に2色使えることに「面白い」と感じてくれる人が増加。これがきっかけになって社内で高く評価され、ついには「twiink」開発の道が開けることになった。

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