リテール大革命

ENEOSが「モス」や「サイゼ」を自動配送 1万3000カ所の給油所活用で目指す姿とは自動走行ロボットの輸送インフラを構築(1/4 ページ)

» 2022年02月15日 06時00分 公開
[太田祐一ITmedia]

 ENEOSホールディングス(以下、ENEOS)、ZMP、エニキャリは2月1日、自動宅配ロボットを活用したデリバリーの実証実験を、東京都中央区佃・月島・勝どきエリアで開始した。今回は2021年2月に実施した技術実証に続く第2弾。前回よりも配達エリア、参加企業を拡大し、事業採算性の検証を目的として行っている。

ロボット ZMPが提供する自動宅配ロボット「DeliRo(デリロ)」

 第1弾の設置場所は「Dr.Drive月島SS」のみで自動宅配ロボットは1台。参加店舗は11店舗で、配達先は今回の5分の1となる約1000戸だった。近接監視による運行で、主に技術性の検証を主眼に行われた。(関連記事

 今回の実証実験ではZMPが提供する自動宅配ロボット「DeliRo(デリロ)」を2台活用。佃・月島・勝どきエリア(半径1キロ程度)を遠隔監視による運行を行い、デリバリー事業の採算性を検証する。

 ロボットを配備するのは、当該エリア内の東新エナジーが運営する「Dr.Drive月島SS」と、乾汽船が運営するシェア型企業寮「月島荘」の2カ所。エリア内の配送可能マンションは約5000戸で、参加店舗はサイゼリヤ、ダイエー、モスバーガーなどを含む27店舗に拡大した。

ロボット 参加企業の一部(出所:プレスリリース)

 専用アプリから注文すると、ロボットが店舗から商品をピックアップし、注文者が居住するマンションのエントランス付近まで宅配する。配送料は330円。基本的な営業時間は午前11時〜午後8時だが、2月18日のみ試験的に深夜配送も実施する予定。参加店舗のうち、ダイエー 月島店と松屋 勝どき店の2店舗が24時間営業で、それらの店舗において深夜帯での稼働率を検証する。

 宅配システムには、エニキャリの注文・宅配プラットフォームを使用し、ENEOSはデリロの保有・補完・運用、注文・宅配プラットフォームの運営を担う。

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