カプセルのサイズは決まっている。ちょっと考えてみれば分かることだが、飛行機で使われる部品の多くはサイズが大きいので、カプセルの中に入るモノがなかなか見つけられなかったのだ。「お、これ、いいね」となっても、数が必要になる。第1弾では150個の販売を予定していて、1アイテム当たり30個用意しなければいけない。こうした制約があって、すぐに見つけることができなかったのだ。
繰り返しになるが、彼らの本業は「整備士」である。対外的な契約+社内調整+冷ややかな声=心が折れそうになっても不思議ではなかったが、くじけることはなかった。なぜか。ライフベストの素材でつくった「ポーチ」を買った人からの声があったからである。「うれしい」「素敵」といったコメントがたくさん届いたこともあって、この業務をやり抜くことができたそうだ。
結果は、先ほど紹介した通りである。わずか3日で完売したわけだが、となると、気になるのは第2弾である。2月10日に、第1弾の2倍にあたる300個を販売したところ、翌日の朝(販売時間でいうと7時間ほど)に完売した。販売当日、担当者がマシーンにカプセルを詰めていると、後ろで人が立っていた。「まだ回せないの? 早く、早く」と待ちわびていたのだ。
予定していた時間になったので、販売を始めたところ、あっという間に行列ができた。「作業が終わって、マシーンの前で仲間と記念撮影をしようと思っていたのですが、たくさんの人が並んでいたので、30分ほど待って写真を撮ることができました」(矢田貝さん)
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