パナソニックの「家電サブスク」に想定以上の問い合わせ、新サービスの狙いは?賃貸住宅に先進家具を(5/5 ページ)

» 2022年03月03日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]
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想定の10倍の反応。30年までに20万戸が目標

 現状は、サービスサイトがオープンして1カ月強というところだが、太田氏いわく反響は上々のようだ。

 「これまでに想定の5〜10倍の問い合わせがありました。特に、ノイフル ルームは、柔軟に家電をプランニングできることに加え、思っていた以上に月額料金がリーズナブルだと好評をいただいています。空間リノベーションも、生活空間に家電をうまく配置して新しいコンセプトを打ち出す点を評価いただけています」(太田氏)

 今後、生活をより便利にする付随サービスの提供も予定しており、一部の部屋には、すでにシェアサイクルのサービスが含まれている。その他、食材の配送やカーシェアなどが現状の候補にあがっているようだ。

備え付けのコンロをなくし、開放感のある設計にしている「ノイフル ライフ」の部屋

 「ノイフル」では、24年に1万2000戸、25年に2万戸、そして30年までに20万戸のサービス提供を目標としている。今の課題を聞くと、「マーケティングの難しさ」と太田氏。

 「新規サービスなので、すべてにおいて難しさはありますが、マーケティングにおける課題が一番かなと。家電ひとつをとっても、写真だけでは機能性などの良さが伝わりませんし、どう伝えるべきかを模索しています」(太田氏)

 消費者の立場で考えると、購入の手間をかけずに先進家電を手頃な価格で利用できるのは魅力的ではある。ただし、家具家電のレンタルサービスは豊富にあり、好きなモノを自由に選べて任意のタイミングで返却したり、交換したりできるほうが便利な場合もある。選択肢が豊富にあるからこそ、物件オーナーや管理会社は迷うところかもしれない。

写真提供:くらしアプライアンス社

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