「過去15年間で最もサイバー攻撃を受けた国」ランキング 3位「インド」、2位「英国」、1位は?ウクライナが5位に(1/2 ページ)

» 2022年03月04日 13時58分 公開
[ITmedia]

 VPN(仮想プライベートネットワーク)やセキュリティ製品を手掛ける、パナマのTefincom S.Aが、「過去15年間で最もハッカーに狙われた国」ランキングTOP20を発表した。その結果、1位は「米国」で198回だった。2位には「英国」(58回)、「インド」(32回)が3位にランクインした。日本は11位で、16回だった。

photo サイバー攻撃のイメージ(提供:ゲッティイメージズ)

 同社は、米国のシンクタンク「戦略国際問題研究所」(CSIS)が発表した「世界各国の重大なサイバー攻撃事案のリスト(2006年〜21年)」を基にランキングを作成。政府機関、防衛・ハイテク企業に対するサイバー攻撃、100万ドル以上の損失を伴うサイバー犯罪の回数をカウントした。

photo 過去15年間のサイバー攻撃の分布

 同社はランキング結果について、1位と2位の米英に、4位のドイツ(25回)、8位の豪州(22回)を含めた西側諸国は「中国やロシアが支援するハッカー集団から最も多くのサイバー攻撃を受けている」と指摘。「これに続くのがイラン、北朝鮮といった国家支援の組織による攻撃。米国や英国への中国、ロシアからのサイバー攻撃は近年さらに増加している」としている。

photo ランキングTOP10

 インドが3位となった背景には、15位のパキスタンとの間に存在するカシミールの領有権問題があるという。同社は「(両国が)相互にサイバー攻撃を行っていることが、インシデント(事件)が多数発生している背景にある。同様の背景は、イランVSイスラエル、イランVS米国、北朝鮮VS韓国、北朝鮮VS米国・日本の関係にも当てはまる」との見解を示している。

 5位には、現在、ロシアと交戦中のウクライナ(24回)が入った。「15〜16年頃よりロシアのハッカーによる電力会社へのサイバー攻撃の被害に遭っており、同国へのロシアからの攻撃は18年からさらに増大している」(同社)という。

photo ウクライナ領内に軍事侵攻中のロシア(提供:ゲッティイメージズ)

 6位以下は「イスラエル」「イラン」(それぞれ23回)、「豪州」「韓国」(それぞれ22回)、「中国」(19回)の順だった。日本は「サウジアラビア」と並んで11位(16回)だった。

photo ランキング11位〜20位
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.