中でも主食としてこだわった「ZENBヌードル」では、素材をまるごと使うサステナブルと健康、そして何より「おいしさ」にこだわったという。原料の選定から量産化までに約3年を要した。
原料に採用した「黄えんどう豆」は、北欧やロシアなどで伝統的に食べられてきた食材だ。ただ、日本人が豆と聞いて連想するのはやはり「大豆」だろう。タンパク質が豊富で、味も良い。そして、豆腐やしょうゆ、納豆と日本の食文化には欠かせない食材のひとつだ。
なぜ、大豆ではだめだったのか――。その問いに長岡氏は「候補の一つとして検討しました」と話した上で、このように説明した。
「大豆は、えんどう豆よりもタンパク質が多く含まれていて体にいい部分がありますが、同時に油分も多く含まれています。乾麺にした場合、食感が悪くなったり味に悪影響が出たりしました。一方黄えんどう豆には糖質や脂質、タンパク質がバランス良く含まれていて、おいしい麺に加工できました」(長岡氏)
通常は捨てらる薄皮まで使用し、つなぎを一切使わない製法にこだわった。料理人の意見なども取り入れながら独自に製法を開発し、20年9月に販売にこぎつけた。
ZENB ヌードルは1食で植物性タンパク質13.7グラム、食物繊維は1日に摂りたい食物繊維の2分の1以上とされる14.2グラムが摂取できる。また、パスタやうどん、ごはんに比べ糖質を30%カットできるとしている。
ZENBブランドが想定するメインターゲットは、環境に配慮した製品に興味がある人や美容・健康を意識する人。特にZENB ヌードルの場合は、グルテンフリーや糖質制限、タンパク質摂取を目的とした人の購入するケースが目立つ。
ユーザーからは「グルテンフリーでおいしい麺がなくて困っていた」「食事制限中で麺類を食べられなかったが、これだったら食べられる」という声が多くあったという。
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