まず、簡単に考えれば、ネガティブな意見が出てくるはず。電力供給が不安定なのに、電気を大量に消費するEVが増えれば、さらに脆弱性が大きくなるのは自明の理です。
なんといってもEVが使う電力は膨大です。日本で最も数多く売れているEVの日産「リーフ」でいえば、搭載する電池は最大で62kWh。一方で、環境省が発表した令和2年度の1世帯あたりの年間エネルギー消費量は、電気で4258kWh。1日あたりでいえば、約11.7kWhとなります。
つまり、「リーフ」1台をフル充電させると、一般家庭5日分の電力を使うことになるわけです。
しかもリーフは、欧米製のEVと比べれば電池の量は少なめです。欧米製のEVはもっとたくさんの電力を必要とします。リーフの電池の1.5倍となる90kWh級のEVがゴロゴロしているのです。そんなEVが普及すれば、必要な電力は、これまでとは比べものにならないほど大きなものとなるでしょう。その結果、今回のような停電騒ぎは、もっと頻発するかもしれません。
軽自動車EVに再挑戦する日産・三菱の勝算
マツダ・ロードスターが玄人受けする理由 マイナーチェンジで大絶賛
クルマにあふれかえるスイッチ問題。最新メルセデスはどう対処した?
新生日産が目指す道とは 電動化への“野望”を読み解く
逆境のマツダ 大型FR導入で息を吹き返せるか?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング