きっかけは地震でした。3月16日の福島県沖の地震により、東北、東京エリアの火力発電所6基が停止してしまいました。そこに折り悪く、初春ならではの寒の戻りが重なり、21日に政府から「電力需給逼迫(ひっぱく)警報」が発令されます。
警報を受けて実施された、多くの人たちの節電の努力もあったのでしょう。結果的に大きな停電は発生しませんでした。とはいえ、日本の電力供給体制がいかに脆弱(ぜいじゃく)なものであるかは明確になりました。
地震一つで、すぐに電力が逼迫してしまうのです。地震の多い日本では、今回のドタバタは、「100年に一度」ではなく、「いつでも起こり得ること」と認識する必要があります。
ここで気になるのがEVという存在です。昨年12月に成立した令和3年度予算では、EVへの補助金(クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金)が前年度の2倍に増加。EVへの補助金は、最大40万円から最大85万円にまで引き上げられています。補助金の増額があれば、当然、EVの販売も伸びるでしょう。
しかし、一方で、今回、日本の電力供給の脆弱さも判明しています。そうした状況の中、電気で走るEVはどのような存在になるのでしょうか。ポジティブなのか、はたまたネガティブなのか?
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