順天堂大学大学院医学研究科 眼科学の研究グループでは、スマホアプリ「アレルサーチR」の花粉症に関するデータを収集・解析し、花粉症に悩む人の特徴を明らかにした。花粉症の人と非花粉症の人を比較した結果、「若年齢」「女性」「アトピー性皮膚炎」「ドライアイ」「花粉症シーズン中のコンタクトレンズの装用中断」「排便回数が多いこと」「睡眠時間が短いこと」が花粉症の人の特徴であることが分かった。
花粉症は国内で約3000万人が罹患しているアレルギー疾患だ。しかし、花粉症の要因には花粉以外にもさまざまな環境要因があり、その症状も多岐にわたる。
症状の重さに関連する特徴は、「若年齢」「女性」「呼吸器疾患」「ドライアイ」「トマトアレルギー」「花粉症シーズン中のコンタクトレンズ装用中断」「喫煙習慣」「ペット飼育」などが挙げられた。
花粉症予防策の割合は「マスクの使用」が最も多かった。次いで「内服薬」「点眼薬」「点鼻薬」「空気清浄機、洗顔剤の使用」「メガネ・ゴーグル着用」と続いた。
環境省の「花粉症環境保護マニュアル2022」によると、全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした鼻アレルギーの全国調査から、花粉症の有病率は1998年が19.6%、2008年が29.8%、19年には42.5%と10年ごとに10ポイント以上増加していることが分かった。
調査は18年2月1日〜20年5月1日にスマホアプリ「アレルサーチR」をダウンロードし、同意を得た1万1284人のデータを元にした。花粉症の重症度は、各4点満点の5項目の鼻症状スコア、4項目の非鼻症状スコアを用いて36点満点で評価している。
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