なぜ、ここまでバヅクリのサービスを利用する企業が増えているのか。
佐藤社長は「オンライン面接が普及し、住んでいる場所に制限されず就職活動ができるようになった。例えば、地方の優秀な学生が都心部にある企業にチャレンジしやすくなっている。その結果、1人で複数の内定を獲得する学生が増えた。企業にとっては、内定辞退率が増えることにつながる。内定者との接点を増やすために、バヅクリを活用している」と指摘する。
内定者をリアルな場に集めようとすると、感染リスクが高まる。また、遠方から来る学生に交通費も支給しなくてはいけない。研修場所や宿泊するためのホテルの手配が必要になるケースもある。一方、オンラインならば相対的に安い費用で研修を実施できる。さらに、内定者の関心を引くようなプログラムをつくるノウハウが人事部には乏しい。バヅクリの利用企業が増える背景にはこういったことがあるようだ。
一般的な就職活動のスケジュールは、大学4年生の5〜6月に内々定を出し、10月に内定式を実施。翌年の4月に入社というものだ。佐藤社長は、内定者フォローを早めに実施する企業が増えていると指摘する。例えば、例年は9〜10月に実施していたものを、5〜6月からスタートするイメージだ。人材不足が深刻化する中、入社前の研修を充実させようとする企業は増加傾向にあるという。
コロナ禍で就活と内定者フォローの形が大きく変わっている。内定者との接点を増やし、つながりを維持し続けるためオンライン研修を活用する企業は今後も増えていきそうだ。
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