290円ラーメンに250円定食 びっくりドンキー、幸楽苑、なか卯で進む「朝食革命」の正体：長浜淳之介のトレンドアンテナ（4/7 ページ）

[長浜淳之介，ITmedia]

幸楽苑の“朝ラー”

　朝からラーメンを提供する“朝ラー”も珍しくなくなったが、朝しか食べられない特別メニューを用意するチェーンもある。

幸楽苑の店舗

　幸楽苑ホールディングスが展開する「幸楽苑」では、東日本大震災から10年目を迎えた21年3月11日、惜しまれつつ販売終了（15年5月）となった「中華そばクラシック（旧中華そば）」を復刻。午前8〜11時「朝ごはん」の限定メニューとして提供している。価格は290円。

幸楽苑の朝食、ヘルシーお粥セットC（ハーフお粥、中華そばクラシック、おひたし）

　福島の復興を応援している人への感謝や、コロナ禍でも頑張っている人に少しでも元気になってもらおうという想いで、昔懐かしい味を復活させた。06〜15年に税別290円で販売して、幸楽苑の発展に大いに寄与した。鶏ガラ、豚ガラを丁寧に炊き出した透明なスープに、昆布、アゴ、イワシの煮干し、サバ節を合わせ、すっきりしたキレのあるスープに仕上げている。

モーニング限定で復活、中華そばクラシック

　その他、お酒を飲んだ翌朝に向けた「しじみエキス入り醤油らーめん」（400円）、お粥（かゆ）（400円）も提供している。

　セットメニューとして、ハーフお粥とおひたしが付く「ヘルシーお粥セット」（A〜D）4種類と、玉子かけごはんとおひたしが付く「朝定食（ごはん大盛は＋60円）」（A〜D）4種類がある。どちらも、Aは野菜スープ（塩味）、Bはハーフ野菜ラーメン（塩味）、Cは中華そばクラシック、Dはしじみエキス入り醤油らーめんとのセットになっている。価格は400〜600円。

　全品麺大盛無料となっており、モーニングだからこそのお得さが特徴だ。

幸楽苑の朝定食A（玉子かけご飯、野菜スープ 塩味、おひたし）

　郊外型ラーメン店は、「町田商店」のギフト、「山岡家」の丸千代山岡家などがコロナ禍にあっても成長している。一方、全国に434店（他業態を含む）ある幸楽苑は売り上げが回復していない。朝食の魅力アップで、新しいファンを獲得したいところだ。