これまで、SIMフリーモデルは、ASUSやファーウェイ、OPPO、シャオミといったMVNOが扱う台湾や中国メーカーモデルを中心に広がってきた。日本メーカーではシャープのAQUOSがミドルレンジのSIMフリーモデルを積極的に展開している。ソニーのXperiaもSIMフリーモデルを出しているが、キャリア版発売の半年以上後に発売されるなど、大口の顧客であるキャリアに極力配慮している印象だ。
ただ、通信と端末の「完全分離」が進んでいる中で、今後はメーカーモデルが増えていきそうだ。ここ最近、キャリア版Android端末の対応周波数の少なさが指摘され、総務省の有識者会議で取り上げられているが、メーカーモデルが解決策の1つとなる可能性もありそうだと感じている。
メーカーが独自でスマホを販売する場合、販路とサポートも重要になる。Galaxy M23 5Gは、まずアマゾンとGalaxyのショールーム兼ストアの「Galaxy Harajuku」、一部量販店のECショップで販売するが、MVNOでの取り扱いも検討しているという。また、端末が破損した場合、1年に1回まで、手頃な値段で新品同様品に交換可能な「Galaxy Care」というサポートも開始する。
長年、メーカーモデルを待ち望まれてきたサムスン電子がとうとう本格的に参入することになり、オープン市場の動向もこれまで以上に要注目となりそうだ。
大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。その後、出版社に転職。男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。モバイル業界を中心に取材し、『ITmedia Mobile』などのWeb媒体や雑誌で執筆活動を行っている。最近は『ITmedia ビジネスオンライン』にて人事・総務系ジャンルにもチャレンジしている。
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