「顧客の成功」を意味する、カスタマーサクセスという部署を新設する企業が増えてきている。大手企業では丸井が2018年にいち早く取り入れた。そこから19年にはタニタが、21年には花王やキユーピー、りそな銀行などが部署新設に動いた。
カスタマーサクセスの役割は、一人ひとりの顧客に能動的にアプローチし、顧客に「買ってよかった」「使ってよかった」という成功体験を持たせること。商品やサービスに対するロイヤリティを高め、継続的な購入や利用を促し、LTV(顧客生涯価値)を最大化する取り組みを指す。
そもそもカスタマーサクセスという概念はいつ生まれたのだろうか? 顧客ロイヤリティ向上を支援するサービス「KiZUKAI」を運営するKiZUKAI(東京都中野区)の山田耕造社長は「サブスクリプションモデルの広がりにより、重要性が高まった」と指摘する。
サブスクは顧客に長期的に利用してもらうことで利益が増加していくビジネスモデルだ。つまり、サービス導入と継続利用が会社の利益に大きく影響する。そのため、カスタマーサクセスによる「顧客の成功」をサポートすることが重要になる。グーグルトレンドによると、日本では19年から「サブスク」の検索回数が大幅に増えていることが分かった。
顧客コミュニティ構築ツール「commmune」を提供するコミューン(東京都品川区)のカスタマーサクセス部 部長の高原颯起氏はカスタマーサクセスの重要性を「ファン育成」というキーワードで解説する。
「人口減少に伴い、日本のビジネスは新規顧客獲得よりも既存顧客、つまりファンの満足度向上が一つのカギです。クチコミやレビューサイト、SNSの影響力が大きいため、ファンを大切にしないと、新規顧客獲得にも影響が出てくるでしょう。自社の製品、サービスについて好意的な発信をしてくれるファンの育成がカスタマーサクセスに求められています」(高原氏)
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