21年度業績が判明した飲食店約600社の売上原価率平均は37.5%と、前年度の36.3%を1.2ポイント上回った。前年度からの上昇幅は過去20年で最も大きく、過去10年間では最高、03年度(37.9%)以来18年ぶりの高水準を記録するなど急騰傾向にある。
業態別では、前年度からの上昇幅が最も大きいのは「喫茶店」(36.9%)で4.2ポイント上昇し、過去20年で最も高い。ブラジルでの天候不順などで生豆相場が14年以来の高値を記録するなど、輸入コーヒー豆の急騰が影響した。
「イタリアン」や「フレンチ」などのレストラン(39.6%)は3.6ポイント上昇。「そば・うどん店」(36.9%)は2.9ポイント、「大衆食堂」(44.4%)は2.3ポイント、「居酒屋」(35.9%)は1.7ポイント上昇した。居酒屋などではアルバイト確保のための人件費増、コロナ禍でテークアウトなどに注力した企業では、デリバリースタッフを配置するための人件費増も負担となった。
今夏は“値上げの夏”となるのか。また家計にどのような影響が生じるのか。各社の動向に注目が集まりそうだ。
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