消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
コンサルティング事業を行うタバネル(大阪市)は、全国の20〜34歳の若手社員500人を対象に「若手社員の心理的安全性調査」を実施した。自分の所属するチームは、自分の考えや気持ちを誰に対してでも発言できる状態にあるか尋ねたところ、「発言できる」と答えた人は18%だった。
全国の20〜34歳の若手社員500人を対象に「若手社員の心理的安全性調査」を実施した(画像はイメージ)
心理的安全性とは、「あなたのチームは自分の考えや気持ちを誰に対してでも発言できる状態である」という意味の心理学用語で、チームの生産性や業績を高める要因として注目されている。
「発言できる」「どちらかと言えば発言できる」の両方を合わせると、67%が安心して発言することができる環境にあり、心理的安全性が高いことがうかがえる結果となった。
あなたのチームは自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態か(出所:プレスリリース、以下同)
自分のチームにいると成長できるか尋ねたところ、「成長できる」に「近い」「どちらかと言えば近い」と答えた割合は「心理的安全性(高)」群で88%だった。一方で、「心理的安全性(低)」群では37%と、心理的安全性の高いチームほど、若手社員は成長できると感じていた。
あなたのチームにいると成長できるか
チーム目標の理解、進捗共有、振り返り――といった取り組みについて尋ねたところ、心理的安全性の高いチームほど「実施している(あてはまる)」と答えた割合が高かった。
チーム目標の理解、進捗共有、振り返りのいずれの取り組みについてあてはまるか
また「あなたはチームの目標が達成されると嬉しいし、達成できないと悔しい」の問いに、「あてはまる/ややあてまる」と答えた割合は「心理的安全性(高)」群で85%、「心理的安全性(低)」群で42%と大きな差が見られた。
チームの業績は関係性以外にもさまざまな要因が影響するが、「あなたのチームの業績は良い」の質問でも、心理的安全性の高いチームほど「あてはまる/ややあてまる」と回答した割合が高くなった。
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