リアルマネートレードを収益化? スクエニがブロックチェーンゲームの本命といわれるワケ妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(4/9 ページ)

» 2022年06月15日 07時00分 公開
[妄想する決算ITmedia]

直近の業績

 それでは、ここ数年の推移が分かったところで直近の22年3月期の通期の業績をみていきましょう。

  • 売上高は9.8%増の3652.7億円
  • 営業利益は25.5%増の592.6億円
  • 経常利益は41.5%増の707億円
  • 純利益は89.3%増の510.1億円

 と巣ごもりで好調だった前期を、さらに上回る好業績となっています。そしてこの業績は売上高、利益ともに過去最高の通期業績だとしています。

 経済活動自体は22年3月期の方が活発で、巣ごもりからの反動減も考えられましたが、22年3月期の方が好調だったんですね。

 続いてもう少し詳しく業績を見ていきましょう。

 スクエニは事業セグメントを(1)デジタルエンタテイメント事業(ゲーム事業)(2)アミューズメント事業(タイトーステーションなどのゲームセンター関連事業)(3)出版事業(4)ライツ・プロパティ事業(IP活用)と4つに分けて情報を開示しています。

 それぞれの事業の業績の推移は

  1. デジタルエンタテイメント事業:売上高2796億円(5.9%増) 利益589億円(16.6%増)
  2. アミューズメント事業:売上高458億円(33.5%増) 利益15億円の赤字→20億円の黒字
  3. 出版事業:売上高290億円(8.2%増) 利益122億円(5.2%増)
  4. ライツ・プロパティ事業:売上高140億円(48.9%増) 利益39億円(77.3%増)

 となっています。大きく業績が伸びた要因としては、主力のゲーム関連事業の成長もありますが、経済正常化に伴うアミューズメント事業の業績回復にも要因があったことが分かります。

 ちなみに出版事業は売上規模は小さいながらも、営業利益率は42.1%と非常に高く、高収益事業となっています。

 今回はゲームの話が中心という事で触れませんが、漫画アプリの運営を行っていたり、書籍も電子を中心の展開を進めていて、デジタルがメインとなる中で高収益となっています。

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