続いてここ数年の業績の推移を見てみましょう。
売上高の推移を見てみると、右肩上がりで成長していたわけではありません。20年の3月期は売り上げが悪化してしまっていて、巣ごもり需要もあった21年3月期でも19年3月期の水準には及んでいません。
ですが、その一方で営業利益の推移を見ると、20年3月期は大きく伸びていて右肩上がりで成長を続けています。
営業利益率を計算してみると
となっていて利益率が上がっています。ではどうして利益率が伸びていたのでしょうか?
売り上げは減少しつつも増益となっていた20年の3月期の業績を見てみると、デジタルの売り上げが410億円から426億円へと増加している一方で、パッケージの売り上げは359億円から129億円へと減少しています。
つまり、売り上げが減少したのはパッケージの売上減少による影響が大きく、利益が伸びていたのはデジタル化の好影響があったということです。当たり前ですが、デジタルの方が利益率が高くなります。
パッケージ版の制作をするには製造ラインに乗せて製造して、流通網に乗せて、さらに店舗などで販売コストを支払う必要がありますが、デジタルであればそういったコストの多くが不要になります。
なのでデジタル化が浸透することによる利益率の上昇が起きていたということですね。
実際にデジタル売上は右肩上がりで成長を続けていて、デジタル比率も高まり続けています。23年3月期の予測でもデジタル売り上げは533億円から734億円まで伸びる見通しですから今後も高利益が期待できそうです。
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