米マイクロソフト(MS)が1995年から提供していた「Internet Explorer」(インターネットエクスプローラー、IE)のサポートを終了したことで「Webブラウザ」に注目が集まっている。スマートフォンやタブレットも含めた全体ランキングに引き続き、Web解析サイト「StatCounter」でPC版Webブラウザの世界シェア(5月末時点)を確認したところ、1位は「Chrome」だった。「Edge」(2位)、「Safari」(3位)がそれぞれ続いた。
Chromeは米グーグルが2008年9月にリリースしたWebブラウザで、表示速度が早く、セキュリティレベルも高いのが特徴。シェア率は驚異の66.16%で、MSがIEの後継サービスとしたEdge(10.12%)や、米アップルのMacOSの標準ブラウザであるSafari(9.14%)など他サービスを圧倒した。関連サービスの開発もしやすく、「拡張機能」を使うことで、ユーザー自身が自在にカスタマイズできる汎用性の高さも圧倒的シェアを誇る要因とみられる。
今でこそ“圧倒的王者”となったChromeだが、リリースした当時の世界のメインブラウザは、16日にサポートを終了したIEだった。StatCounterで最も古い09年1月のシェア率をみると、IEの当時のシェア率は65.41%。これに対し、Chromeは1.38%だった。
だが、Chromeは急激にシェアを拡大し、11年12月、それまでシェア2位だった「Firefox」(25.27%)を抜き、27.27%を記録。シェア2位に躍り出た。一方のIEは、表示速度が遅い上、独自仕様で関連サービスの開発が難しく、セキュリティの脆弱性などからユーザーが減少。12年6月に、Chrome(32.76%)がIE(32.31%)を抜き、シェア1位に。以降、Chromeは一度もトップを譲ることなく、シェアを拡大し続け、現在に至る。
5月末時点の世界シェアランキング4位以下は「Firefox」(7.66%)、「Opera」(2.8%)、「IE」(1.65%)だった。
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