リリース翌月の3月末には、サービス初の成約事例が誕生した。対象の物件は、ツクルバのCOOである北原寛司氏の自宅であった目黒区の2LDKのマンション。2月10日に掲載して、2週間ほどで「スキ」が46件、「買うかも」が16件つき、手応えを感じたことから売却を決め、ツクルバと媒介契約を締結した。
「買うかも」を押した16人に内見ファストパスによる内見案内をしたところ、3月6日に2組の買主候補が内見に訪れた。そのうちの1組が購入を決め、3月19日に売買契約が成立した。掲載から1カ月強での成約とスムーズに進んだ理由は、なんだったのか。
「成約に結びついた大きな要因は、売主と買主の双方ともに意欲が高かったことです。買主さんは、すでに半年間ほど家を探し回っていたけれど欲しい家が見つからない状況でした。あらゆる物件を見てきた買主さんのような人からすると、ウルカモはまだ市場に出ていない新しい選択肢であり、購入意欲が高いからこそ期待値も上がります。
対して売主の北原は、4人家族で家が手狭になってきたタイミングに、ちょうど新サービスが誕生した。使ってみたら、買主のリアクションが期待以上だった。そこで、すぐに売却に進んだところ、売買契約にいたったという流れです」(黒田氏)
黒田氏は「物件だけでなく、ライフスタイルなど人の属性でもマッチしたようだ」と付け加えた。
「今回おもしろかったのが、買主さんが『物件写真に表れた手垢感』に注目していたことです。ウルカモに掲載された写真には、経営書が並ぶ本棚や子どもが遊んだおもちゃなどが写っていました。本棚のラインアップから『(売主と)興味関心が似ているかもしれない』と感じたり、実際にその家に住むイメージがわいたりしたそうです。この『人と人とのマッチング』は、ウルカモのキーワードになる気がしました」(黒田氏)
この成約事例を踏まえ、今後は「意欲が高い売主と買主同士のマッチング」、そして「ライフスタイルを軸にしたマッチング」を強化したいという。
「双方の購入意欲が見えるよう、今後は買主の購入意向度を示すプロフィールの表示を考えています。双方が好みのライフスタイルを示し合って、マッチングできる仕組みもつくりたいですね」(黒田氏)
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