金子総務相、KDDI障害対応で「技術に精通した職員を現場に派遣」 SNS上の「素人が足引っ張った」批判に反論(1/2 ページ)

» 2022年07月05日 16時37分 公開
[ITmedia]

 7月2日にKDDIで発生した大規模通信障害での対応を巡り、金子恭之総務相は7月5日の記者会見で、現場に技術に精通した職員をリエゾンとして派遣したことを明らかにした。金子総務相は3日の臨時会見で「当省の幹部をKDDIとの連絡要員として、新宿KDDIビルに派遣し、対応に当たらせた」と発言。この対応にSNS上では「バカな政治家がやる悪手。素人が現場に入れば復旧の邪魔になるだけ」「こういうのが現場にきたら作業遅れる原因になる」など批判の声が挙がっていた。

photo 総務省

 金子総務相は記者から幹部職員を現場に派遣した狙いを問われ「(当時は)障害が発生してから長時間経過しても事態の改善が見られず、今後の見通しも不透明で、利用者の反感も高まっていた」とした上で「事態の把握をタイムリーに行い、利用者への適切な周知広報を促すため」と回答。職員派遣も岸田文雄首相からの指示だったと明らかにした。

photo 会見に出席した金子総務相(出典:総務相公式YouTubeチャンネルの動画)

 SNS上での批判も認識していたようで、金子総務相は「『素人の官僚を送り込んで現場の足を引っ張ったのではないか』との誤解もあった」と反論。現場では「混乱しているKDDIに対して助言をし、利用者に対してもきめ細かい情報の周知広報をやるべきだと助言させてもらった」と、職員派遣の意義を強調した。

 なお、職員派遣によって事態改善が図られたかについては言及しておらず、どの程度の効果があったのかは不明だ。

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