ヲタ活時のファッションは、「普段のファッションに一部ヲタ要素を取り入れる」という回答が42.1%で最多だった。SHIBUYA109エンタテイメントは、「ヲタ活ファッションも日常化し、普段から使えるヲタ活グッズが求められるとともに、普段のファッションとヲタ活時のファッションとの境界が曖昧になっている」と分析する。
また、 「公式グッズを日常生活でも使用している」Z世代は約57.0%と半数を超えた一方、「どんなグッズでも使う」と回答したのは1割程度となった。重要視されているのは、「デザインがお洒落」(64.3%)、「ヲタバレしにくい」(44.4%)、「自分の持ち物や洋服のテイストと合う」(34.4%)で、普段から使用できるアイテムが求められている。
ヲタ活に関するコミュニケーションについて見てみると、ヲタ活をしているZ世代のうち、96.0%が自分がヲタクであることを周囲に知らせていると回答した。知らせている相手は「親しい友達」(88.4%)や、「家族」(77.3%)が多く、「クラスメイト・部活やサークルの友達」(45.6%)、「恋人・パートナー」(22.9%)は少ない結果に。同機関は、「ヲタ活について話す相手は絞り『ヲタ活安全圏』の中でコミュニケーションをとっていることが考えられる」と考察する。
ヲタ活を投稿するSNSは、「Twitterの投稿(ヲタアカ)」(33.3%)、「Instagramのストーリー投稿(サブアカ・友達限定公開)」(31.4%)、「Instagramのストーリー投稿(本アカ)」(30.0%)が上位を占めた。不特定多数が閲覧するSNS発信においても、日常生活とヲタ活を切りわけた「ヲタ活安全圏」をつくって発信していることが見てとれる。
また、「自分の趣味やヲタ関連の情報を発信することで、興味ない人たちに不快な思いをさせてしまうことを防ぎたい」との声もあり、「相手・場所によって自身の見せ方を使い分けていくZ世代の価値観が関係している」(同機関)と指摘する。
SHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣氏は、「コロナ禍で活発となった自作グッズを作って楽しむ『創作ヲタ活』を経て、『ヲタ活』はなくてはならない生活の一部となっている。また、推しの存在は消費だけでなく価値観や考え方・キャリアにも影響を及ぼしており、好きを極めていく姿勢がさまざまなモチベーションを生み出している」と分析している。
今回の調査は、1都3県在住の15〜24歳の女性525人を対象に、外部調査パネルによるWeb調査とSHIBUYA109 lab.によるインタビューで実施した。調査時期は5月。
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