思うようにチーム運営ができない、部下がいつまでも成長してくれない──こうしたマネジャーが抱える悩みにお答えします。回答者は、ベンチャー企業向けのマネジャー育成プログラムなどを手掛けるEVeM代表取締役の長村禎庸氏。
延々と残業する部下に困っています。残業時間を減らすように注意しても、あまり改善されません。どう対処すれば良いのでしょうか?
延々と残業する人は、「時間無限発想」を持っていると考えられます。時間が無限にあると考えてしまうと、仕事の重要度や優先度を見極める力が著しく衰え、結果として労働量は多いが成果が上がらないというパフォーマンスが最悪な状態を生んでしまいます。
また、他の人にも「残業をしないといけない」と思わせる空気を作ってしまい、周囲にも悪影響です。
上記の2点を伝え、「時間有限発想」を本人に求めることが重要でしょう。
毎日帰る時間を決めておらず、時間が全てを解決してくれると思っている人を指します。時間無限発想の人は、段取りを考えず、思い付く仕事リストを上から順にこなします。
時間有限発想と時間無限発想をいくつかの軸で比較してみます。
時間有限発想の人は、「仕事は人生の一部」と考えます。一方、時間無限発想の人は「仕事=人生」と考えがちです。
仕事観としては、時間無限発想の人は仕事をすること自体が目的化しており、成果に対する執着は弱いパターンが多いです。成果を意識することなく、やるべきだと少しでも思ったことを全てこなしていきます。仕事に制限時間はなく、仕事をすること自体に喜び、生きがいを見いだしているのです。
一方、時間有限発想の人は、仕事は態度や取り組みではなく成果が大事だと考えています。成果を第一に考え、そのために重要なことだけやろうと心掛けます。そして、仕事以外の人生の時間を残します。
このように、時間が有限だと考える人と、時間が無限だと考える人で、生活観、仕事観が異なります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング