3年目を迎えた、具なし中華まん「すまん」 井村屋にとってちょっと意外だった“食べ方”とはSNSがきっかけで開発(3/4 ページ)

» 2022年08月13日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

二段熟成発酵

 すまんには、同社の「ゴールドまんシリーズ」と同じ生地が使用されている。ゴールドまんシリーズは、原料、配合、製法にこだわっているのが特徴。独自の二段熟成発酵により、生地はもっちり感・風味・うまみが味わえるようにしている。

 通常の肉まんは、具を生地で包んで、発酵させたあとに蒸している。二段熟成発酵は、生地を発酵させた後に具を包み、再び発酵させてから蒸している。

 すまんの場合、具を包む工程がなくなる。開発部の金井彩氏は、「具の周りに皮があるのとないのでは、発酵条件が異なります。具がなくてもふっくら、もっちりとなるように調整しました」と説明する。22年に発売するすまんは、さらに口どけの良い生地に仕上げたという。

 すまんを発売してみて、どのような反響があったのか。「自分だけの●●まんがつくれる」という喜びの声が多くあったのは想定内だった。一方、意外だったのは「皮だけで食べてみたかった」という反響が思いのほか多かったことだ。担当者らは、「肉まんと同じ感覚で、おやつとしてすまんを食べる」「朝食時に、食パンと同じような感覚で食べる」といった利用がされているのではないかと分析する。

アレンジレシピ「ディップパーティー」

 すまんは、井村屋にとってSNSがきっかけで開発した初めての商品だ。そうした背景もあり、発売時にはSNSやメディアで話題となった。興味本位で購入した人が「やっぱり、井村屋の中華まんの皮はおいしい」と思ってもらえたことも、良い波及効果だという。

すまんは、井村屋の「ゴールドまん」シリーズと同じ生地を使用
ゴールドまん

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