楽天モバイルは23年中の単月黒字を目指しているが、料金を払ってくれる有料(優良)顧客は、楽天エコシステムにも大きなプラス影響を与える。
楽天市場における1人当たりの平均月間流通総額は、楽天モバイルユーザーの方が非ユーザーよりも40%高いという。楽天モバイルの契約者数が1200万になると、楽天市場の流通総額は約15%アップすると期待する。また楽天モバイル契約者のうち、約2割は楽天エコシステムの新規ユーザーとなって複数のサービスを利用するなど、楽天エコシステムの拡大に貢献している。モバイルのユーザーがグループ内のサービスを利用して互いにシナジーを生むというのは他キャリアも同様。それだけに、顧客基盤となるユーザーの獲得は重要だ。
楽天モバイルのユーザーは楽天エコシステムの拡大に貢献。契約者数が1200万になれば、楽天市場の流通総額が15%アップすると試算
ただ、楽天モバイル単体で業績をアップさせるにはARPUを上げる必要がある。三木谷氏は「将来的にはARPUベースで1000円を超えるところまで持って行けると思っている」と話した。ARPUを上げるには、コンテンツやサービスの利用、データ利用量をさらに増やさなくてはならない。5Gユーザーは4Gユーザーの2倍以上のデータ通信を利用するという調査結果がある。ARPUを上げていくために、今後は5Gの展開も重要になってくるだろう。
大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。その後、出版社に転職。男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。モバイル業界を中心に取材し、『ITmedia Mobile』などのWeb媒体や雑誌で執筆活動を行っている。最近は『ITmedia ビジネスオンライン』にて人事・総務系ジャンルにもチャレンジしている。
- 「0円でずっと使われても困る」楽天モバイル三木谷氏の本音から漏れる内情
楽天モバイルが5月13日に発表した新プラン「Raluten UN-LIMIT VII」で、これまで基本料金無料だった1Gバイト未満を、1078円に値上げすることが話題になっている。楽天モバイルの三木谷浩史会長は「0円でずっと使われても困るというのが、ぶっちゃけた話かな。すごく正直に言って」と本音をのぞかせた。
- 1年で0円廃止 楽天モバイルが強制プラン変更を強いるワケ
楽天モバイルが5月13日に発表した新プラン、「Rakuten UN-LIMT VII(7)」が波紋。今回の問題は、旧プランのユーザーも強制的に新プランに移行となることだ。わずか1年少々で有料化するのは、意図的な不利益変更ではないかという声も。
- 楽天モバイル、1GB未満ゼロ円を廃止 強制新プラン移行
楽天モバイルは5月13日、新プランとなる「Rakuten UN-LIMIT VII」(7)を発表した。従来のプランでは月間1Gバイトまでの利用は無料だったが、こちらを1078円と有料化する。7月1日から実施し、旧プランのユーザーは強制的に新プランに移行となる。
- モバイル事業でさらに赤字拡大の楽天、収益改善のタイミングはいつか?
携帯電話事業はエリア構築のため先行投資が必要で、事業開始当初、コストがかさんで赤字が続くのは仕方がない。しかし、そろそろ黒字化の見通しも知りたいところだ。三木谷浩史社長や楽天モバイルの山田善久社長は「22年第1四半期を収益のボトムに、22年第2四半期以降は収益の改善を見込む」とした。
- 楽天モバイルが0円終了でも、KDDI「povo2.0」が0円を続けられるワケ
楽天モバイルの「0円プラン廃止」が波紋を広げている。そして新料金プラン発表後にユーザーが殺到しているのが、KDDIの「povo2.0」だ。楽天モバイルと同様に基本料0円から契約ができる。楽天モバイルは0円プランを止めたが、KDDI「povo2.0」の0円とは何が違うのか。
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