亀田の社員も解けない? 「ぽたぽた焼」難しすぎるクイズに反響 包装にもこだわる理由生活に喜びと潤いを届けたい(3/3 ページ)

» 2022年08月27日 07時30分 公開
[濱川太一ITmedia]
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おばあちゃんに「スマホ」持たせるアイデアも

 ぽたぽた焼のパッケージデザインは、時代背景などに合わせて、毎年、リニューアルも含めて社内で議論している。中には、現代に実在する高齢女性に合わせ、「おばあちゃんにスマートフォンを持たせてはどうか」といった案も話し合ったことがあるという。

 沼田さんは「ぽたぽた焼は、ブランドが持つ懐かしさや、ほっとするといった側面を大事にしてきました。今後もお客さまのニーズなどに合わせてデザインは進化させていく予定ですが、大事な部分は残していきたいと考えています」と説明する。

「ぽたぽた焼が持つ懐かしさやほっとするイメージを大事にしていきたい」と話すブランド担当の沼田都さん

 時代に合わせ、常に商品デザインの進化を探ってきた亀田製菓。近年は、SNSでの魅力発信にも注力する。19年5月に公式アカウントを開設して以来、積極的な発信が奏功し、約3年で28万人を超えるフォロワーを獲得している。

 直近では、ぽたぽた焼にアイスクリームを挟んだ「ぽたぽたおばあちゃんの本気のアイスサンド」という新しい食べ方も提唱。夏場はゼリーやアイスなど、冷たい食品の需要が高まり、せんべいなどの固形物は売り上げが下がる傾向にあるという。

 「季節に合わせて楽しんでもらえる食べ方をタイムリーに投稿できるよう心掛けています」と沼田さんは話す。

 菓子のおいしさのみならず、個包装に載せるなぞなぞやパッケージデザイン、菓子の新しい食べ方の提案――など、商品の魅力を届けるための飽くなき追求が、ロングセラーに結び付いているゆえんなのだろう。

 ちなみに、冒頭で紹介したなぞなぞ「心のやさしい人が、コンビニでよく買うものな〜んだ?」。この答えは「肉まん」だという。

 「『憎まん』と掛けただじゃれの要素があるのですが、少し難しかったでしょうか」(沼田さん)

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