値上げが止まらない――。上場飲食料品メーカー105社は、7月末までに累計1万8532品目で値上げを実施。値上げラッシュは今秋以降も続くとみられ、家計を圧迫し続けている。こういった値上げの動きは、値上げをする側の企業にも暗い影を落としているようだ。
帝国データバンクの調査によると、原油や燃料、原材料などの仕入れ価格上昇、取引先からの値下げ圧力などで価格転嫁できなかった値上げ難などにより、収益が維持できずに倒産する「物価高倒産」が急増しているという。
同社が調査を開始した2018年1月から、22年7月までに判明した物価高倒産は累計558件。22年は1〜7月で116件に達しており、早ければ8月にも年間最多件数を更新する可能性が高いという。
特に、物価高倒産の約8割を中小企業が占めており、同社は、「燃料、原材料、物流コストの高騰を受け、中小企業を取り巻く事業環境は悪化。しかし、物価高による値上げを消費者や事業者は許容しておらず、価格転嫁も最小限に抑える企業が少なくない」と指摘する。
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