「お〜いお茶」だけでなく「エビアン」「タリーズコーヒー」「チチヤス」の伊藤園、5-7月は予想以上に頑張った

» 2022年09月02日 22時00分 公開
[金子正道ITmedia]

 「お〜いお茶」で知られる伊藤園だが、この夏もよく飲まれた「健康ミネラルむぎ茶」のほか、「エビアン」「タリーズコーヒー」「チチヤス」といったブランドを持つ。この5月―7月(2023年4月期、第1四半期)、いつもより短い梅雨と早い夏が始まったが、伊藤園にとっては市場の予想以上によく飲まれた結果となった。

photo (出所:伊藤園Webページ)1964年創業時デザインの四つ葉クローバーは、従業員とその家族の幸せを願って

 売上高の9割が「お〜いお茶」「健康ミネラルむぎ茶」といった飲料(ドリンク)で、うち7割強が茶系飲料だ。近年、「健康ミネラルむぎ茶」をはじめとする麦茶飲料が大きな人気商品となっている。次いで、「充実野菜」「1日分の野菜」といった野菜飲料、コーヒー飲料だ。

 10月が食品値上げのピークとなりそうだが、7月に先行値上げした野菜飲料、コーヒー飲料、エビアン、お茶ティーパックなどに続いて、主力のペットボトル「おーいお茶」や麦茶の価格が10月に上がる。小型のペットボトル値上げは、1998年以来24年ぶりとなる。

 伊藤園グループの人気スペシャルティコーヒーショップ「タリーズコーヒー」は、売上高こそ伊藤園グループ全体の7.5%規模だが、積極的な出店攻勢で全国750店で展開中だ。今年は創業25周年、毎年10月1日を「コーヒーの日」と決めている。

 伊藤園は9月1日、23年4月期第1四半期(5-7月)連結決算を発表した。この5月-7月は、飲料市場にフォローの風が吹いた。5月には、行動制限なしのGWにより人流増加と恵まれた天候があった。6月には、平年より早い梅雨明けに加え、各地で記録的な猛暑日が続いた。7月には、経済活動の回復と全国的な猛暑があった。その中で、売上高は1132億円(前年同期比7%増)、経常利益67億円(同3.7%増)であった。

photo (出所:筆者作成)売上高の9割が飲料(ドリンク)。その半分がスーパーで販売される
photo (出所:タリーズコーヒーWebページ)この秋は、ほっこりOIMOラテ

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