NHK、40代男性管理職の過労死で労災認定 「健康確保の施策が不十分だった」2013年にも女性記者が過労死

» 2022年09月02日 20時12分 公開
[ITmedia]

 日本放送協会(NHK)は9月2日、長時間労働が原因で男性職員が死亡したとして、渋谷労働基準監督署(渋谷労基署)から労災認定を受けたと発表した。NHKは遺族に謝罪するとともに「再発防止を徹底する」としている。

photo NHKの渋谷放送局(提供:ゲッティイメージズ)

 死亡したのは、40代男性管理職。長時間労働により、2019年に亡くなったという。NHKでは13年7月、首都圏放送センターに勤務していた佐戸美和記者が過労死し、同じく渋谷労基署から労災認定を受けていた。

photo プレスリリース

 NHKは佐戸記者の過労死を機に「業務の体制や進め方、勤務制度の見直しなどを行ってきた」と釈明したものの、再び職員が過労死する事態となった。これに対し、NHKは「労基署から産業医による面接指導の受診率が低いと指摘されている。健康確保の施策に不十分な点があった」との受け止めを示した。

 今後、健康確保の施策の再点検や、外部有識者による検討を進め、再発防止に努める方針。NHKは「公共メディアをともに支える職員が亡くなり、再び労災認定を受けたことは痛恨の極みであり、大変重く受け止めている。ご遺族には心より深くおわび申し上げる」と遺族に謝罪している。

photo 再発防止策

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