テスラジャパンは9月8日、ミドルサイズSUVのモデルYの国内納車を開始した。米国に遅れること2年、6月10日から国内でも受注を開始し、その納車となる。
モデルYは、テスラの5車種目。創業者のイーロン・マスクは、モデルS、モデル3、モデルX、モデルYと並ぶと、「S3XY(セクシー)なクルマになる」と言っており、これによって国内でも主力ラインアップが完成した。
奇しくも、8年前の9月8日はモデルSの日本での初納車日だったという
モデル3よりも約10%ボディが大きく、航続距離はわずかに短い。価格の低いRWDモデルでは航続距離は507キロ。AWDのパフォーマンスモデル(809万円)では595キロとなっている。他のテスラ車同様、3.7秒で時速100キロまで加速できるなど、パフォーマンスの高さを特徴としている。
人気のSUVモデル、かつ海外よりも受注が遅れたため、待ちわびた国内ユーザーが多かったようだ。現在注文した場合、納車時期は2023年2月から3月の見込みとなっている。
初日の納車となったオーナーの一人は、「そろそろ次の時代の乗り物に乗ったほうがいいのではないか?」ということで注文を決めたという。他のBEVも検討はしたが、テスラが日本各地に設置している充電設備のネットワークが決め手となった。自宅の駐車場には充電設備はなく、公衆充電設備で運用する予定だという。
テスラジャパンのスタッフに出迎えられ、国内で初めての納車に立ち会うオーナー
モデルYとモデル3は、ボディ形状が異なるだけで、バッテリーやモーター、センサーやソフトウェアなどは基本的に共通だ。ソフトウェアはネット経由で自動的にアップデートされ、モデルYには最新のバージョン11.0が搭載されている。
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