攻める総務

テレワーク時代でもオフィスはいる、4つの理由必要か不要か(5/6 ページ)

» 2022年09月22日 08時00分 公開
[秋沢崇夫ITmedia]

今こそオフィスを有効活用するとき

 今後、テレワークとオフィス勤務をする社員が増えると予想される。そうした中で、オフィスを有効に活用するためのルールとして、4つの例を挙げてみよう。

(1)フリーアドレス

 出社する頻度が下がり、1人1デスクが必要なくなった企業も多いだろう。これはデスクのフリーアドレスを促進するチャンスだ。ただし、フリーアドレスを取り入れているにもかかわらず、席が何となく固定化してしまっていては、コミュニケーションを取るメンバーも限られ、フリーアドレスである意味がない。そうならないためのポイントとして「毎日、違う席に座る」「私物をデスクに置きっぱなしにしない」というルールを設けることも重要だ。

(2)出社する日をそろえる

 テレワークまたは出社が自由なハイブリッド型の勤務体制の場合でも、チーム単位での「全員出社日」を設けるのがいいだろう。対面での会議、メンバー同士でランチ食べるという機会が週に1度でもあるのとないのとでは、親密度合いは全く違ってくるからだ。

(3)新人は原則出社

 新人は、社内での関係性がまだ十分に構築できていない。そのため、テレワーク中に困ったことが発生しても、上司に気軽に聞きづらい傾向にある。そこで、「入社半年間はオフィス出社」などと一定のルールを設けることが1つの策になるだろう。

 オフィスに出社すると、上司と他愛もない話ができたり、先輩の営業電話を盗み聞くことができたり、同期と悩みを共有できたりなど、「偶然の副産物」を得られる機会に囲まれる。その結果、会社へのエンゲージメントも高くなり、心理的安全性が確保され、成長スピードが速くなるだろう。

(4)部署間合同ミーティングの導入

 部署間の連携やコミュニケーションを円滑にし、業務の滞留をなくすために、部署間合同ミーティングをオフィスで開催するのもオススメだ。通常、部署間であれば、ビデオ会議などを使って会話をすることが多いが、連携をスムーズにさせるためには、部署を超えたコミュニケーションの場を設けることが大切だ。

 月に1、2回でもいい。顔を合わせて、進ちょく状況の確認や課題に対する議論できる場を設けることで、テレワークの際にもチャットでのコミュニケーションが取りやすくなるだろう。

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