コンテンツ業界に特化した就職支援事業を行うワクワーク(東京都品川区)は、アニメ業界でフリーランスで働く人を対象に「インボイス制度意識調査」を実施し、中間の集計結果を発表した。その結果、アニメ業界で働くフリーランスの約半数が年収300万円未満であり、25%がインボイス制度の導入により廃業危機を抱えていることが分かった。
アニメ業界で働くフリーランスに、2021年の年間売上(収入)を尋ねてみると、51.4%が「300万円未満」と回答した。回答者の職種では、「アニメーター(キャラクターデザイナーを含む)」が約6割を占め、かねての課題であるアニメーターの低賃金問題の実情もうかがえる結果だった。
年収を年代別に集計すると、20代の約8割が「300万円未満」と回答した。「1000万円以上」と回答した人は全体のわずか3%にとどまり、9割以上が現在、消費税の納税が免除となっている「免税事業者」に該当することが分かった。
「23年10月にインボイス制度が導入された場合、アニメ業界におけるあなたの仕事は増減すると思いますか」という質問では、「廃業する可能性がある」「廃業することを決めている」と回答した人が25%に上った。また、「仕事が減ると思う」と答えた人は32.2%で、全体の約6割がインボイス制度導入による仕事への影響に懸念を抱いていた。
「廃業をする可能性がある」「廃業することを決めている」と回答した人を年代別で見てみると、20代が40.6%、30代が36.7%と若年層に多く見られた。年収別に見てみると、「300万円未満」が71.7%に上った。
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