NTTソノリティ(東京都千代田区)は11月9日、NTTグループ初のコンシューマー音響ブランド「nwm(ヌーム)」からオープンイヤー型イヤホンを発売した。同グループは「BOSEのようなブランドを目指す」と目標を掲げ、音響業界に参入する。
同グループの切り札であり製品の最大の特徴となるのが、特定の場所に音を閉じ込める「パーソナライズサウンドゾーン(以下、PSZ)」技術だ。
PSZ技術は、ある音波(正相)に対して、その逆相の音波を当てると、音波同士が打ち消し合って音が消えるという原理を応用したものだ。特殊なハードウェア設計により特定のエリアに限定した音を再生し、「聴きたい音」のみを届け、「聴かれたくない音、聴きたくない音」を届けないようにするプライベート音響空間を構築する。
また、耳元に小さなカプセルのような音の空間が生まれるため、オープンイヤー型イヤホンの課題である音漏れを最小限に防ぐとしている。
これまでの音響デバイスは、スピーカーユニットを格納するエンクロージャーの中に逆相の音波も閉じ込めることで、正相の音波との打ち消し合いを防いでいた。しかし、PSZ技術は発想を逆転させ、本来閉じ込められていた逆相の音波を積極的に活用することで生まれた。
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