アニメやゲーム、マンガ作品の舞台を旅する舞台探訪。「聖地巡礼」や「アニメツーリズム」とも呼ばれ、観光ビジネスでも大いに活用されている。その経済効果は大きい。
2016年に上映された新海誠監督の映画『君の名は。』を事例として見てみよう。「十六総合研究所」の調べによると、興行収入250億円を超える同映画の大ヒットによって16年の岐阜県への「聖地巡礼」の経済効果は約253億円、岐阜県全体への観光客数は約103万人にのぼるという。そのため、JTBをはじめ国内旅行代理店では多くの「聖地巡礼」ツアーが組まれている。
そんな中、JR東海グループの旅行会社、JR東海ツアーズも近年、アニメツーリズムに身を乗り出し始めている。18年にバンダイナムコオンラインが展開するスマートフォンゲーム『アイドリッシュセブン』とのコラボを皮切りに、翌19年にはカプコンのゲーム『モンスターハンター』やアニメ『邪神ちゃんドロップキック』とのコラボツアーを実施した。
現在は野外活動サークルでキャンプを楽しむ女子高生たちを描いたTVアニメーション『ゆるキャン△ SEASON2』とのコラボを展開中だ。ゆるキャン△とのコラボ企画は、2020年2月にJR東海が特別列車「急行『ゆるキャン△梨っ子』号」の運行を実施したことに始まる。モデル地となった山梨県と静岡県を結ぶ身延線を走らせたもので、車両の先頭には作品のロゴが描かれたヘッドマークもあしらわれた。
さらに22年7月から8月にかけては、映画『ゆるキャン△』の公開に合わせる形で、身延線内に『ゆるキャン△』の車内装飾を施した特別列車を運行。同時期に特別企画乗車券「ゆるキャン△1日周遊きっぷ」も販売した。JR東海は、まさに「モデル地を巡る」人に向けた施策を展開しているのだ。
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