リテール大革命

「分からないこともある、ことが分かった」 USENが“DXカフェ”を運営3分インタビュー(1/3 ページ)

» 2022年11月30日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

3分インタビュー:

 「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。

 サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!

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 BGM配信などを手掛けるUSEN(東京都品川区)が沖縄でちょっと気になる店をオープンした。那覇市のタイムスビル1階に店を構える「CAFE&BAR U」だ。

 「ん? 飲食店を運営していない会社がカフェを始めるなんて珍しくないでしょ。それがどうかしたの?」と思れたかもしれないが、店内に「これでもかこれでもか」といった感じでテクノロジーがぎゅぎゅっと詰まっているのだ。

 注文から会計までタッチパネルで行うことができたり、デジタルサイネージを使って集客力を高めたり、配膳ロボットが料理を運んでいたり。同社が手掛けるサービスを張り巡らせているわけだが、個人的に気になったのは「USEN Camera」というサービスだ。

 店内の天井にカメラを設置しているので「防犯カメラかな」と思って担当者に聞いたところ、「監視だけではなく、さまざまなデータを取得して、店の運営に役立てている」とのこと。

 店がオープンしたのは、2022年3月。半年以上運営してみて、どのようなことが分かってきたのか。同事業を担当している執行役員の伊藤直嗣さんに話を聞いた。

CAFE&BAR Uの入口
カフェの店内

自分たちでやってみた

――沖縄に“DXだらけのカフェ”をオープンしました。その理由を教えてください。

伊藤: 弊社は60年以上にわたって、店舗に対してBGM配信やPOSレジなどさまざまなサービスを提供してきました。飲食店向けのサービスを導入すれば、「人件費を削減できますよ」「業務を効率化できますよ」といったことをアピールしてきましたが、この話を聞いたお店の人たちはこのように感じていたのかもしれません。「そんなにいいサービスのであれば、自分たちでやってみれば」と。

 じゃあ、自分たちでやってみるか。で、実際に使ってみてどうだったのかを“お伝え”することができるのではないか。知見をフィードバックするだけでなく、課題が見つかれば、それを改善できるかもしれない。このように考えて、カフェをオープンすることにしました。

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