夜パフェの源流は、北海道で居酒屋などのシメに食べる「シメパフェ」だ。大阪では「夜アイス」や「夜パフェ」として3年ほど前から出店が相次ぐブームとなった。沖縄県内では今年になって5店ほどが出店した。
各店が「人気店」と口をそろえる沖縄市の「夜風にアイス」は、7月に銀天街にオープンして以降、SNSでパフェの写真が何度もリツイートされ、行列ができる日もある。
オーナーの石谷彰悟さん(25)は「『こんなに若者が来るのは初めて見た』と自治会の人から言われました」。店の外壁には店名とソフトクリームのネオン、店内には姿見や暖色系の照明を置き、写真撮影がしやすいように工夫。来年1月には、那覇市に2号店を出す予定だ。
県内で今年4月、初めて店を開いたのは、うるま市の「ZO」。店主の吉村泰蔵さん(23)には、目に焼き付いた光景がある。
大阪で大学生だった2年前、新型コロナ感染拡大に伴う時短営業で深夜まで営業できなくなった街にできたテイクアウトのパフェの行列だ。「シャッター街と化しているのにそこだけ人だかり。驚いた」。その後、関西に広がった夜パフェ店を食べ歩いた。
昨秋、旅行で沖縄に来た際、時短営業で国際通りから人が消えた景色に「店を出したら、人が戻って来ないだろうか」。沖縄移住を決め、店を開く場所を探した。地元に愛されたいと、あえて観光地は避けた。
売りはパフェに使うソフトクリームの濃厚さ。8割以上がリピーターで、週に5日来る猛者もいるという。「夜行くとしたら居酒屋かカラオケだった。もう一つの選択肢を作りたい。夜パフェが文化として根付いてほしい」。
Copyright © The Okinawa Times All rights reserved.
Special
PR注目記事ランキング