低迷していた「ミスド」なぜ復活? 背景に、第三次ドーナツブームと行列のできる人気店長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/6 ページ)

» 2022年12月21日 05時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

続けてきた改善

 それでは、ミスタードーナツは復活に向けて、どのような施策を取ってきたのだろうか。

 決算書によれば、22年3月期に関しては、テークアウト需要の取り込みに全力を挙げた。また、来店前の注文・受取日時が指定できる「misdoネットオーダー」の導入に効果が認められた。さらに、前期に「出前館」と提携してのデリバリーサービスの拡充といった、利便性向上の取り組みが功を奏したとのこと。

ミスタードーナツでは、セルフ式のカフェテリア型が主流になった

 つまり、スマートフォンやPCから注文できるネットオーダーで、非接触性を高めて、テークアウト需要の獲得につなげた。そして、デリバリーへの注力と、持ち帰りの顧客が多い業態の特長を生かした結果の好決算であった。

 商品面では、最高水準の素材と技術で名声を博しているブランドとコラボして展開する、季節商品の「misdo meets」でヒットが続いた。宇治茶専門店「祇園辻利」、チーズタルト専門店「BAKE CHEESE TART」、シュークリーム専門店「クロッカンシュー ザクザク」、ベルギー王室御用達のパティスリー「ヴィタメール」とドーナツを共同開発。

宇治茶専門店 祇園辻利とのコラボドーナツの一例(現在は販売終了、出所:プレスリリース)
チーズタルト専門店BAKE CHEESE TARTとのコラボドーナツの一例(現在は販売終了、出所:プレスリリース)

 クリスマス商品として4年目となる「ポケットモンスターシリーズ」、恒例のお正月用の福袋も当たった。

 飲茶でも、陳健一氏と共同開発した「THE四川スペシャル」などが好評だった。

陳建一 THE四川スペシャル(現在は販売終了、出所:プレスリリース)

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