マウスピース矯正の認知が進み、「マウスピース矯正」というワードの検索ボリュームは、ここ10年で約6倍にアップ。検索してみると広告やおすすめがズラリと並び、カオス状態だった。
オー・マイ・ティースの「通院不要」は魅力だが、他社もまた「安い」「目立たない」「通院が少ない」などとうたって集客しているわけで、どのように競合と差別化しているのか。
「競合とは、棲(す)み分けて戦わない選択肢を取っています。一見すると似たようなサービスかもしれませんが、大手のA社は100万円近くかかる全体矯正がメイン。導入する歯科クリニックによって価格はバラバラ。コストがかかっても高品質な施術を受けたい人が向いています。
対して、当社は33万円の部分矯正が9割を占めます。シンプルな価格設定も意識していて、追加料金やオプションの提案もありません」(西野氏)
オー・マイ・ティースが注力しているのは、「歯並びが気になるけれど歯医者に通うほどでもない」と思っている層。矯正への関心が強く、予算に余裕がある人は他社に任せ、歯科矯正のハードルを極限まで下げて潜在層を掘り起こしているのだ。
競合他社との棲み分けは分かりづらいが、調べてみるとオー・マイ・ティースよりもシステムが複雑なところが多い。初診・再診料やリテーナー(保定装置)の料金が別途発生する、カウンセリングに2万〜3万円かかるなど、最終的なコストが不透明。そういった不安要素を極力省くのも、オー・マイ・ティースの差別化ポイントというわけだ。
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