――これまで何年にもわたって格闘技ビジネスに携わっています。榊原代表は今後、業界をどのようにしていきたいですか?
日本は武道の国で侍の国ですから、メイドインジャパンの格闘技コンテンツは、世界中からリスペクトされています。その下支えとなっているのは、やっぱり武道の持つ礼節やかつての侍の存在が幻想としてあるからです。
同じアジアでも中国や韓国では、格闘技コンテンツに対して同じような幻想は抱かれていません。海外の人から日本は、独自の見られ方をしています。
いま世界で戦っているトップ選手の多くはPRIDEを見ていました。かつて世界中を熱狂させたのは日本発のコンテンツで、まだその残り香があります。
「PRIDE Days」と米国人がよく言いますが、PRIDEが一時代を築き、ブラジル人も米国人もカナダ人も欧州の人たちも含めて、みんなが見ていました。今回(北米の格闘技団体)ベラトールのトップ選手であるAJ・マッキーもPRIDEを見ていました。さらにAJ・マッキーの父親が12年の大みそかに日本で試合をして負けていて、それが今回の出場理由の一つになっています。
日本には、まだまだアドバンテージがあります。私は次の世代、世界規模でコンテンツを作り上げようとする野心のある30〜40代の人材を育てたいと思っています。ベラトールのスコット・コーカー代表とも20年来の友人であり、健全な競争相手となっています。UFCのダナ・ホワイト代表ともコミュニケーションが取れていて、そこに次世代の若きリーダーをうまくつなげていきたいと考えています。
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