絶対王者がこういう戦い方をするならば当然、チャレンジャーはもっと強いネタで勝負しなくてはとなる。
世界で初めてレトルトカレーを開発したレジェンドであり、唯一無二のブランドであるということをこれまで以上に広く訴求したい。できることなら、ライバルのククレカレーがやったようにパッケージに、ボンカレーの偉大さが分かるようなロゴでも入れたい――。
そうなるとやはり効果的なのは、信用のおける第三者がお墨付きを与えてくれることだ。日本人は権威に弱いので、菓子や酒のパッケージに入れる「モンドセレクション 最高金賞受賞」のロゴや、「マツコの知らない世界で紹介されました」というPOPが効果てきめんだ。
このように消費者が思わず手に取りたくなるような「権威的なロゴ」をパッケージに入れられないものか、とボンカレーのマーケティング担当者たちは考えたはずだ。
ここまで言えばもうお分かりだろう、それが「ギネス世界記録」だったのではないだろうか。
一般の方からすると、ギネスワールドレコーズというのはたまにお笑い芸人やバラエティ番組で、企画としてユニークな世界一を目指すものくらいの認識だが、実は企業の間では「広報・プロモーションのネタ」として使われることのほうが多い。
なぜかというと、ギネス側が自分たちでそうしてくれと言っているからだ。公式Webサイトの「企業キャンペーン・プロモーション・話題づくり」というページに、こんな説明がある。
『中小企業や、チャリティ、自治体から大企業・有名ブランドまで、様々なクライアントと向き合って来た私たちだからこそ、それぞれ異なる目的やニーズを皆様がお持ちでいることを理解しています。世界記録への挑戦を通じて、より広く視聴・拡散されながら人々の心に残るコンテンツを中心とした魅力的なキャンペーンや、社会に大きなインパクトを与えるようなイベント、集客に繋がる体験型イベントなど、様々なアングルでご提案をしています』(ギネスワールドレコーズ公式Webサイト)
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