子育てと仕事を両立する女性で、メンタル不調・体調不良に陥りやすい傾向を、(1)メンタル面(2)職場環境(3)家庭の3つの観点から解説します。
(1)メンタル面
少しのミスで全否定をしてしまう“完璧主義”や、「こうあるべき」「こうしなければならない」といった“すべき思考”が強くなっていませんか? 完璧主義やすべき思考を持っている場合、私たちは周囲にSOSを出しにくく、孤立してしまいがちです。また、自分の欠点や失敗ばかりを拡大して捉え、自分の長所、うまくできたことなどを小さく評価していると、メンタル不調になりやすい傾向にあります。
思い通りにならないことが続き、子どもを優先するあまり、気づいたら自分自身を責めている女性にもよく出会います。小さなストレスが大きくなる前に気付き、「周囲にSOSを出せる状態」をできる限り保っていただきたいです。SOSを出せない、出せる人がいない場合、私たちのようなカウンセラーもぜひ活用してください。
(2)職場編
あなたが働く職場の勤務制度に、柔軟さはありますか? 勤務制度の運用に柔軟さがない場合、仕事を続けたくても続けるのが難しい状況に陥る可能性があります。柔軟さがない中で頑張って働き続けると、体調を壊してしまうことも。
育児休業制度や短時間就労など、無理なく働くことができるよう仕事と家庭の両立支援制度を最大限活用しましょう。また、職場の管理監督者や同僚と頻繁にコミュニケーションを取ることも心掛けたいですね。
(3)家庭編
パートナーが仕事に理解がなかったり、家事に協力的でなかったりすると、ストレスや負担が増え、メンタル不調になりやすい傾向があります。
今回、約50人の女性にアンケート調査を実施したところ、約半数の女性が「パートナーの育児に不満を持ったことがある」と回答しました。「指示待ち夫」「家事も育児も他人事」「ワンオペ育児」「父親の自覚はいつから?」「仕事に逃げる夫」など、厳しい言葉を記入する方も。
パートナーから仕事や家事のことで理解が得られず、ストレスや負担が増えていると感じたときは、1人で抱え込まず、周囲にサポートを求めていただきたいです。「関係性の構築」には、歩み寄るための「対話」と「努力」が必要です。「パートナーとカウンセリングに行く」ということは、日本ではまだまだ敷居の高いイメージがあるものの、近年増加傾向にあると感じています。パートナーとの「関係」に悩んだ時は、家族や友人とまた違った存在であるカウンセラーの活用を、視野に入れてみてはいかがでしょうか?
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